話したい夫と、聞かない妻

話を聞いて欲しい夫と、話を聞くのが苦手な妻との攻防。ついでの雑記ブログ。

対応出来たはずの性犯罪と、凸凹のある子どもたち

こんにちは。夫です。

休日に雨が続くとがっかりな気持ちもありますが、こうして朝からブログを書こうかなと気持ちを切り替えるきっかけにもなりますね。

程々にポジティブに今日もやっていきましょう。

 

 

さて、大層なタイトルをつけましたが最近巷で話題のこのニュース。

news.yahoo.co.jp

職業柄、子どもたちの流行にはそれなりに敏感でいようと心がけている手前、状況の理解ははやい自信があります。

元人気アイドルグループの女性と結婚報道が出た、子どもに人気のYouTuberが、15歳少女と不適切な交流を図っており、ご本人がそれを認めて契約解除に至った。

 

一般的な良識ある(と思っている)一大人としては、ゲロ吐きそうだなとしか感想がありません。

が、今回は一児童福祉に関わる人間として私なりに考えたことを言葉にしてみようと思います。

 

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今回被害を訴えた女性は15歳少年法や、児童福祉法の対象となる未成年の少女(法的な言い方でいえば少年?)です。

私が普段支援している利用者たちと同じ、子どもですね。

もちろん障害判定の有無はありますが、個人的な考えでいえば、障害とは特性によって生きる上で社会との摩擦が起きうる、または起きている状況そのものを指し、一般的に健常者といわれる人との違いはそれを抱えているかどうかだけであるので、そういったことを踏まえて私にとって子どもたちは全て、社会が支えるべき大切な存在です

 

好きな人に気に入られたい欲求は、どんな人も持っています。それは人間という社会的な生き物にとって、とても大切なものです。

それに加えて、他者の気持ちの汲み取りやイメージ力等の発達に凸凹のある子どもたち(大人もですが)は、その欲求が非常に強い傾向があると感じています。

加えて一般的に、発達障害愛着障害はその特性が似通った部分も多くあるため、その根源(気質なのか愛着形成なのか)を探った上で対応が変える必要がある場合があります。

ですが、幼少期より自閉傾向が強い子どもは、親がどんなに愛情を注いでいてもそれを受け取る能力がまだ発達していないため、愛着形成に重要な期間にそれを満たすことが出来ず、発達の凸凹に加えて愛着障害の性質も持ち合わせることも少なくありません。複合的要因ってやつですかね。

 

人から見捨てられることへの不安の強さ、自己肯定感の低さに伴い、心酔した対象に対する執着(0か100か、与えるか遠ざかる、または注意引きを行うか等)を抱えるといった流れになるケースは非常に多いです。私が抱えるケースの中でも、将来的に今回のニュースの少女の立場となりうる子どもたちは間違いなく存在しています。

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「自分が勝手に好きなだけで、相手からは気に入ってもらえなくてもいい」という与えるだけに満足出来る人たちは、愛着形成がバッチリで、自身の自己肯定感のコップがあふれるほどに周囲から愛を受け取ることが出来ていることを誇ってください。それはあなたの強みです。環境に感謝。

ですが、多くの人はそれが出来ません。与えるだけではいつか枯渇します。好きな人からは認められたいのです。そうした体験を積み重ねることで、根底の愛着不足や自己肯定感の低さを、新しく築いていく人間関係や社会的な自身の存在、成功体験の積み重ねの中で埋め合わせていったりしながら、人はどうにか生きていくのだと思います。

 

もちろんこれは、発達の凸凹や愛着の形成がうまくいかなかった子どもだけにあてはまることではありません。正確にいえば、障害認定されずとも発達の凸凹や愛着形成に課題の残る子どもたちはごまんといます。そしてそれは、特殊なことではないと思っています。

よくグレーゾーンという言葉を聞きますが、正直その言葉すら危険だと思っています。いや、みんな一緒ですよ。ただのグラデーション、色の濃さです。白というのは、死ぬほど薄い黒のことです。(暴論)

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どんな子どもたちも、否が応でも大人になっていってしまう時間の流れに適応するために必死です。スムーズに流れに乗れる子どもはいません。だから私達大人は、子どもたちの心に寄り添って考える必要があるのです。

 

 

 

今回の事件(と言います)の発端が、大人からの写真要求だったのか、子どもからの写真提供だったのかは分かりません。

が、適切な行動をすべき出来たはずなのは、大人でしかありませんでした。

そこは事実として捻じ曲げようがありません。子どもと大人間で事が起きた際に、子どもに適切な行動を要求するのは、倫理的に間違っています。多分法的にも間違っているよね。セカントレイプというもの以前の問題だと思います。

 

大人として適切な行動が取れなかった(この場合写真を受動的に受け取り続けたとする)だけならまだバカ(あえて言葉を選びません)で済みますが、よくよく事の流れを見てみると、加えて子どもの個人情報を要求したり法的な対応を匂わせたりと脅迫まがいのことまでしているとなれば、これを擁護出来る根拠は精神疾患人格障害というしかないんじゃないかな。治療が必要だと私は思います。

 

 

被害を訴えた子どもも同様です。

一番理想的なのは、精神保健に詳しい第三者が家庭に介入することです。心のケアとかよくいいますが、彼女のリスク管理能力を考えると一度専門的機関(この場合クリニックか?)でしっかりと診察することを、私ならすすめます。

生育歴だとか家庭環境だとか、そのあたりに見落としや課題があるかもしれませんし、なんだったらそれこそ実は発達の凸凹が如実に見られるなんてこともあるかもしれません。

もちろんただの個人的な考えです。戯言です。ただ、事が起きてから蓋を開けてよく見てみると、なるほどそういうことだったのね〜というパターンを今まで何回も見てきている私の実体験からの考えです。

 

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が関わる子どもたちも、YouTuberは大好きです。きらびやかで楽しくて、本当に嬉しそうに彼らの話題を口にしてくれます。生まれて始めてのファンレターをYouTuberに送った子どももいますし、性的な対象(言い方が変か)としてYouTuberを好きになっている子もたくさんいます。

それに比例して、保護者は口をそろえて「子どもがYouTubeしか見ていない」とお悩みを話してくれます。

私としては、今の社会は能動的に情報を得るのが基本となっていることもあり、YouTubeのみならず、自身が必要とする情報をいかに上手に探し出せるかを学んで行ってもらえたら良いと思っています。

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子どもを信じることは大切です。子どもは必ずチャレンジします。成功しても失敗してもそこから学びます。ですが放っておいてはいけません。それだけは絶対です。

子どもにチャレンジさせる範囲は、最悪の最悪で大人が助けることの出来るところまでです。子どもの能力や子どもを取り巻く環境からそれらを見極めた上で子どもを信じることが、私達大人に出来ることなんじゃないかなと、私は思っています。